「さあ、体の鍛錬は重要だぞぉー!」
僕の父は、僕が幼い頃からマンツーマンで指導してくれた。
「うぅっ、体が痛いです。もう、限界ですぅー」
「なんの、これしきのこと! おまえならできるぞ。おまえならやれる!」
僕は父に励まされ続けた。
あの頃、『スパルタ教育』という手法が脚光を浴びていた。
まさに、父が行ってきた教育がそれなのだろうか。
僕はずっと疑問に思っていた。
◇
「な? わたしはこうして、お前の才能を幼い頃から伸ばしてきたんだ。簡単にできる、素晴らしい教育手法だろ?」
父は僕の背中を押しながら、得意げな顔で言った。
「お父さん、ありがとうございます。
しかしながら、お父さんのこれは、僕の体の関節と筋しか伸ばしていないと思うのです……。
残念ですが、才能までは?」

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