<男の心の声>
僕の住む街には、とてもきれいなお姉さんがいる。
僕が出勤する時間になると、お姉さんも家を出る。
僕が大通りを歩いていると、いつも横丁の路地から姿を現す。
月曜日から金曜日まで、必ず顔を合わせる。
<女の心の声>
私の住む街には、とてもハンサムな男性が住んでいます。
私が出勤する時間になると、大通りへ出る路地の角で、必ず彼とすれ違います。
月曜日から金曜日まで、欠かさず会うのです。
<男女の心の声>
時間をずらすことも、道を変えることもできる。
それでも、いつしか顔を合わせることが日課になっていた。
「今日も会えた」
そう思えるのがうれしくて、二人とも遅刻や欠勤をしなくなった。
だからこそ、もし病気で休むことになったらどうしよう――。
そんなことまで心配するようになっていた。
<男の現実の声>
「あの……明日から出張なんです」
<女の現実の声>
「お気を付けて。いってらっしゃい」
それからも二人は、変わらず出勤を続けた。
ただ一つ、変わったことがある。
それ以来、二人の通勤路は一つになった。

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