昔々、桃太郎という男が鬼ヶ島へ鬼退治に向かうことになりました。
鬼ヶ島には鬼が住んでいました。鬼たちは周辺の村々を荒らし、悪行の限りを尽くしていました。
この悪行に、誰もが困り果てておりました。
「この人でなし!」
「おまえらは鬼だぁーー!」
村人たちは鬼による悲惨な日々に疲れ果てておりました。
「ここはもう、正義の味方・桃太郎様にすがるしかない」
◇
こうして村人たちは遠くの町に住む桃太郎へ鬼退治を嘆願し、いよいよ鬼ヶ島へ討伐に向かう日がやって参りました。
桃太郎の養父と養母は、家宝の打ち出の小槌を持たせました。
桃太郎が歩いておりますと、キジが現れました。
「桃太郎さま、お腰に付けた打ち出の小槌で吉備団子を一つ出して、わたしにくださいな」
「よろしい。これから鬼退治についてくるならあげましょう」
桃太郎は打ち出の小槌を一振りし、吉備団子を出しました。
こうしてキジは桃太郎の家来になりました。
次に猿が桃太郎の前に現れました。
前文の会話と同じ。
こうして猿は桃太郎の家来になりました。
次に犬が桃太郎の前に現れました。
前文の会話と同じ。
こうして犬は桃太郎の家来になりました。
次にカニが桃太郎の前に現れました。
前文の会話と同じ。
こうしてカニは桃太郎の家来になりました。
その後、鬼ヶ島までの道中で、虎、エビ、クマ、鯉……さまざまな生き物が桃太郎の家来になりました。
その数、桃太郎の前に現れた動物は約二十万種にもなりました。
鬼討伐の大軍団は周辺の村人たちを大いに勇気づけました。
「私たち人間も鬼討伐に加わりましょう!」
さらに討伐の行進は数を増していきました。
その怒涛の行進は地球規模で噂となり、疾風のごとく鬼ヶ島へ届きました。
「うゎーー、俺たちを討伐に来るってぇーー!」
「蹴散らしてやるぅ!」
「人間や畜生どもが俺たちに歯向かうってぇ?」
「はははぁー、笑わせてくれるぞぉ!」
「ははははぁ!」
鬼たちは大きな口を開けて笑いました。
鬼の総大将も腹を抱えて笑い転げました。
そのとき、突然、桃太郎が笑い転げる総大将の目の前に現れました。
「ふん!」
なんと桃太郎は打ち出の小槌で瞬間移動し、総大将の隙を突いて腹を足で踏みつけたのです。
「おえぇ!」
こうして鬼は退治されましたとさ。
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