作業分担


 ここは九州のとある有名なワニ園である。

ワニしかいないから当然名称はワニ園である。

種類は3種類のみ。

良いワニ

普通のワニ

悪いワニ

今年も飼育員の仕事の分担会議が開催された。

最も重要な会議で、飼育員の1年という年度内の心のあり様が決まる日である。

会の進行は園長が仕切っている。

その会場には園長と飼育員3人が集まっていた。

作業分担が決まれば即刻その任に就かなければならない。

当然、全員緊張している。

中の一人は顔を青ざめさせ、冷や汗を流していた。

「では… 恒例の仕事の分担作業を決めます。念のため言っておきますが、決めた後で… 絶対… 辞めないでくださいね」

「そ、それは… もちろん… 僕らもプロですから」

園長から念押しをされた飼育員に緊張が走り、全員の顔がすでに真っ青になっていた。

「このワニに決定しました」

園長の言葉が終わると、会場は静まり返った。

次の瞬間、三人は一斉に涙を流した。

それは、生まれたときから育ててきたワニの中から、今年ワニ皮になる一頭を選ぶ会議だった。

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